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PRODUCTION NOTE 黄金時代篇 Ⅱ ドルドレイ攻略

すべては70秒のパイロット・ムービーから始まった

「アニメと実写の手法を駆使し、リアルで存在感あふれる極上の大人向けファンタジーを作りたかった」と語るのは、初映画監督作にして長編三部作を織り上げる窪岡俊之。 オムニバスOVA 『バットマン ゴッサムナイト』収録「克服できない痛み」監督などで才能を発揮してきた海外からの評価も高いアニメーターで、STUDIO4℃プロデューサー・田中栄子も「たった1行のト書きを独自の解釈で豊かに膨らませていくその熱量と説得力は彼ならでは」と信頼を寄せる。 「ガッツは逞しさの中にも繊細さを、グリフィスは美しさの中に冷酷さを。原作のままです(笑)」と語るのは、キャラクターデザイン及び総作画監督を務める恩田尚之。 天才的な立体把握に基づくリアリティと色艶を併せもつ画が魅力の業界内外から高い評価を得るアニメーターだ。 戦場を生きる者の群像劇という側面もある物語の感情曲線を、丁寧に表情を描いていくことによって繋いでいる。

一流アニメーター達による原画

原作者のイメージを投影したキャスティングが実現

キャスティングには原作者・三浦建太郎も参加。原作者のイメージ通りのキャスティングが実現した。 ガッツ役は一発OKで俳優・岩永洋昭に決定。オーディションで一言発しただけで「はい、けっこうです」と言われ、あまりの早さに本人は落選したと思ったほどだった。 一方、グリフィス役のオーディションは幾度も重ねられた。その中で三浦と監督・窪岡俊之の意見が合致。グリフィスのカリスマ性を甘いだけではなく知的で抑制の効いた演技で表現した櫻井孝宏に決定した。 また、キャスカ役は、女の子らしさを匂わせるか凛々しさを前面に出すかなどが議論されたが、力強さの中にも繊細さを兼ね備えた行成とあに委ねられた。 そのほか、今注目の若手声優たちも参加。シャルロット役に『けいおん!』平沢唯役の豊崎愛生、リッケルト役に同じく『けいおん!』琴吹紬役の寿美菜子、ジュドー役に『ギルティクラウン』桜満集役の梶裕貴と、人気実力を兼ね備えたキャスト陣が、愛をもって『ベルセルク』の世界で生きる者たちに息を吹き込む。

原作者も参加したオーディションで選ばれた声優陣

リアリスティックな中世、甲冑に見る出世物

中世ヨーロッパをベースに構築された『ベルセルク』の世界は、時代背景を考察するほどに奥が深く、甲冑ひとつをとっても一筋縄ではデザインできなかった。 それらを支えたのが世界観監修・岩尾賢一と美術設定・有田満弘。かつての戦場では傭兵たちは、死んでいる兵士からの装備をはぎとって装備を整えていたという状況も踏まえ設定がおこされた。 「匂いたつような時代の空気感を出すため、城砦の構造から兵士の食事まで細部にわたって提案しました。各装甲のつながり、ギャンベゾン(胴衣)への着装法など徹底的にこだわった甲冑は、動画になっても嘘がなく身震いする存在感があります」と岩尾は語る。 グリフィス率いる傭兵団が、剣士ガッツを得て勝ち進み、王の目に留まり正規軍に迎え入れられドルドレイ要塞を攻略する——鷹の団が出世していくその様は、彼らが身につけている装備の充実ぶりに見て取れる。王国正規軍になってからは、王国から賜ったのであろう華やかさが感じられる甲冑を身につけていたりと、三部作を通してその変化を楽しむことができる。

リアリスティックな世界観・美術設定
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